可変容量ダイオード(1SV149)


4球スーパーラジオ・キットの改造では、細かい計算をしないで、可変容量ダイオードを
使っていましたが、同調側と局発側を合わせるために計算してみました。
これをもとに、実験もしてみようと思います。
 
                               1SV149のデータ

2個の可変容量ダイオードの特性を同じとした場合

  1.) 4球スーパーラジオ・キットの同調コイル = 300μH です。
          530KHz のとき 300pF
         1620KHz のとき  32pF
        になります。

  2.) 局部発振周波数は、IF周波数450KHzプラスします。
       局発コイル = 190μH とすると、
          980KHz(530KHz)  = 139pF
         2070KHz(1620KHz) = 31pF
       になり、同調側のコンデンサ容量と違いますので、下記の回路図のように局発側を
       コンデンサで補正すると、計算上では一致します。

  3.) 局発のコイル 190μH
       FT82-61(AL値 79.3)を使い、 N = √L(nH)/AL

      上の式で計算すると49回巻きになります。
  
  FT82-61を注文して実験してみます。あくまでも、計算上のことですし、2個の可変容量ダイオード
   の特性が同じことが必要です。

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2006/1/16

       FT82-61 トロイダル・コアが手に入りましたが、私の持っている「トロイダル・コア活用百科」で、

     AL値79.3になっていますが、サトー電気では 73.3と書いてありました。どちらが正しいのでしょう。
  AL値73.3だと190μHにするには、51回巻きになる。


2006/2/5

        受信周波数表示器の製作が終わりましたので、あらためて真空管ラジオの可変容量ダイオード使用
      を、一般的に使用されている回路で試作してみました。2~3時間ぐらいで試した結果では、下記の
     定数がよかったです。

       局発コイルは220μHがよかったので、上のFT82-61では巻きすうが多くなりますので、4球スーバー
      ラジオ・キットのOSCコイル(FT82-43)に20回巻きにしました。

     注意点
       局部発振
      1) コイルのタップは、アースからの巻き数を多く取ると、可変容量ダイオードのカソードに高い
        電圧を発生し、周波数を変化できなくなりました。
        少なくすると電圧が下がりますので、可変できるようになります。
        下記の回路では、1Vぐらいです。
        (トランジスターやICを使った回路では経験がありません。)
     結果
      1) 530KHz~1600KHzを受信するに1.8V~8.7Vでした。


       2) 周波数の低い方で同調とあっていないようで感度低下。
      3) まだ、実験の必要がありますが、ペア組の1SV149も必要です。

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2006/4/3
  単球レフレックス・ラジオを可変容量ダイオードに変えた回路、2例を下記に載せました。
 ただ、別電源を作らなければならないし、感度もかわりませんでしたので、可変容量ダイオード
 に変える必要はありません。